2019年7月1日 東部障害者福祉会館でつどい(初心者さんいらっしゃい!)を実施しました

皆様こんにちは。
視覚障害当事者相談員の中村 忠能(ナカムラタダヤス)です。

7月1日(月)にウェルとばた内にある東部障害者福祉会館の和室で「東部のつどい」を行いました。普段は毎月第3木曜日にプラザのある建物 アシスト21の3階で「つどい」を行っていますが、会場が遠くてなかなか参加できないという方のために、数年前から東部と西部の障害者福祉会館等の会場をお借りして年に1回ずつ実施しています。

今年の東部のつどいのテーマは「初心者さんいらっしゃい!」

案内チラシにも書いていましたが、視覚障害の身体障害者手帳を取得されて間もない方のために、身体障害者手帳を新しい人生への パスポートに変えるためのちょっとしたお手伝いをすることを目標に企画しました。参加人数は視覚障害のある方7名、ガイドヘルパー3名、ご家族1名、ゲストスピーカー3名、プラザスタッフ4名の計18名でした。梅雨のさなかの開催で大雨も心配されましたが、それほど雨も降らず無事に開催の運びとなりました。

当日のプログラムが書かれたホワイトボード

【写真説明】当日のプログラムが書かれたホワイトボード

 

つどいでは必ず参加者に自己紹介をしてもらいますが、今回の自己紹介は「いつもより詳しく!」との課題が司会の三浦訓練士からありました。詳しくと言っても長々と自分語りをするのではなく、名前の漢字をどのように書くか、身長は何センチか、出身地はどこか等の情報を付け加えるものです。視覚障害のある方たちの集まりに参加すると、特に全盲の方は発言している人のイメージが掴み難いことから、前述のような説明を付け加えるとイメージしやすくなったり会話の糸口が掴み易かったりする、そんな工夫の紹介も兼ねていました。

つどい前半はプラザスタッフから生活のヒントになるような以下の話をしました。

・目の構造を知ろう
・自分の目の見え方を説明できるようになることのメリットと活用事例
・北九州市障害福祉ガイドに記載されているサービスについて
・ICT(情報通信技術)の活用方法

後半は「教えてセンパイ!」ということで北九州市が誇る視覚障害のレジェンド3名にお越しいただき、それぞれが所属している団体について10分間ずつお話いただきました。

トップバッターは福岡県視覚障害者友好協会(通称・視友協)高嵜 和子さんです。視友協は「ひとりぼっちの視覚障害者をなくそう!」等のスローガンを掲げて活発に活動している団体です。高嵜さんがもともと視友協に入会したきっかけは福祉用具プラザで歩行訓練を受けたこと!北九州市で訓練事業が始まって間もない頃に受講されたそうで、ま・さ・に レジェンド。視友協では、エフコープの声のカタログ、NTT電話番号案内の無料化、子育て中の視覚障害者が子どもの入院中に病院でホームヘルパーを利用できるよう北九州市に働きかけたこと等、今では当たり前になっていることをひとつひとつ実現するための活動をしてきたそうです。

二番手はあいフレンズ北九州手嶋 京子さんです。あいフレンズは、いつも私の報告を読んでくれている方にはお馴染みだと思いますが、視覚障害者のつどいから生まれたグループです。活動は月1回、勉強会やバスハイク等、活発に活動しています。手嶋さんはあいフレンズだけではなく、水泳や太極拳、サウンドテーブルテニスといったスポーツサークルにも参加しており、一緒に身体を動かしましょうと呼びかけていました。

大トリを務める三番目のレジェンドはNPO法人 北九州市視覚障害者自立推進協会あいず 所長 吉松 政春さんです。あいずは現在会員数が100名を超える団体で、主な活動である就労支援ではマッサージ部門・IT部門・軽作業を行う作業所部門の3部門で、視覚に障害があるために仕事ができない・できにくい方を支援しています。あいずでは福祉用具の購入サポートも行っており、補装具や日常生活用具の給付申請をする際に力になってくれる頼もしい団体です。相談支援事業所も運営されているので、就労や福祉サービスの利用について気軽に相談してほしいとのことでした。

最後はお茶を飲みながらフリートークです。
初心者さんとして参加された方から「NTT電話番号案内を無料で利用できることを初めて知った」とのコメントがありました。やはり障害福祉ガイドをただ手渡すだけの現状はよくないなと思わされたことと、今回のような身体障害者手帳を取得して間もない方を対象とした情報提供の場が必要だなと思ったのですが、皆さんとの会話の中でどうやら電話番号案内はもっと奥が深そうだということが見えてきました。そこで司会から私へ「宿題」として調べるよう指令が出ましたので、次回7月のつどいの際にでも参加者の皆さんに説明したいと思います。お楽しみに☆

【写真説明】お茶とお菓子を楽しみながらの茶話会です

 

おわりにゲストスピーカーから「今あなたが悩んでいることは誰かがかつて悩んできたこと。一人で抱え込まないで。仲間づくりが大事ですよ」と今回のつどいを総括するような素敵な言葉をいただきました。参加者の皆さん、とても短い時間ではありましたが一歩踏み出すちょっとしたお手伝いができましたでしょうか。

次回のつどいは2019年7月18日(第3木曜日)です。いつものアシスト21が会場ですのでお間違いなく。
メインイベントは中間の歌姫 しきた こひばりさんによるトーク&ミニライブです。しきたさんご自身も視覚障害者ですが、NHKのど自慢に出場したり(しかも見事合格!)各地の福祉施設を慰問したりと精力的に活動されています。楽しいトークと素晴らしい歌声にきっと元気をもらえるひと時になることでしょう。わくわく☆

つどいは見学も出来ます。ご興味のある方はプラザの視覚障害者支援グループまでお気軽にご連絡ください。

※大事なお知らせ※
2019年8月は第3木曜日が15日でお盆のため、つどい開催日が第2木曜日の8月8日に変更となります。ご注意ください!